イベント趣旨

 2019年春に開催されたG20では、Society5.0の実現に向け、持続可能社会の構築のためにSDGsの取組が幅広く議論された。そのテーマの一つとして掲げられたのが「デジタル経済への対応」であり、その社会基盤を支えるサイバーセキュリティの重要性が着目されたところでもある。安全と信頼に優先する社会価値や経済基盤は存在しない。IoT、5G、AI、ビッグデータ、自動運転、データ資本等のデジタル経済はその基盤の上で提供されるものである。そのためネットワークに繋がるデバイスの実在性、利用者の本人性、データの真正性を保証するトラストサービスを前提に、信頼性や安全性の高いサービスを提供するためのセキュリティは、当たり前に提供されるべき社会インフラになっていくだろう。ネットワークに繋がるIoTデバイスの数が爆発的に増大し、その利用用途も多岐にわたっており、守るべきサイバーセキュリティの観点も多様化している。またグローバル環境におけるサプライチェーン全体の安全性や信頼性を担保するためには国際的な協調行動も必須だ。
 そのため政府を中心に、様々な民間団体・企業、研究機関がそれぞれの役割において、安心安全なサイバー社会の実現に向けて活動を進められている。オリンピックを直前に控えた今こそ、日本の産官学の知恵を結集・集約し、日本から新たなトラストサービスおよびセキュリティ指針を発信していくことが、国際社会における日本の役割である。
 このような状況を背景に、各関連機関の合意のもと、今回3日間に渡り「ジャパンセキュリティ・サミット」の開催を決定した。
「ジャパンセキュリティ・サミット」では、産官学それぞれの団体の知恵や各企業のセキュリティソリューションをこの場に集約・整理をして、各テーマ毎にその議論を深めたい。
・第1日(11月12日):IoT ・クラウド等の諸機関の連携と企業活動
・第2日(12月17日):セキュアな情報通信基盤の確立
・第3日(12月18日):情報セキュリティ人材育成と女性・シニア研究者の活動支援
  一般民間企業、ICT・セキュリティ関連企業、行政、学術機関より多くの参加者を募り、多いなる盛り上がりを期待している。


実行委員長挨拶

 現在、ソサイエティ5.0の時代に入ったと言われている。これまでも情報は、大きな力を持って歴史・社会を動かして来たが、現在、IoTが、物質・エネルギー世界と情報世界を全面的に結ぶ繋ぎ目としての社会基盤となり、象徴的に言えば、「物質・エネルギー+情報」の時代から「物質・エネルギー×情報」時代へ入ろうとしている。それだけに、高い視座から、広く永い視野の中で、多様な視点を踏まえて、多くの課題を解決することが切望されている。
  IoTは、多永安低(多い、永い、安い、低い)という深刻な課題を抱えている。即ち、その数は数百億に昇り、使用期間は10年以上と永いが、コストは安くせねばならず、社会的認知度は低いという状況にある。このような広く深い課題解決に向けて、IoTやそれと繋がるクラウドに関しては、多様な視点から、多くの協議会・NPOが活動しており、それぞれの特徴を語り合い、多様な分野での利用拡大に向けて、社会的認知活動の場を設けることが望ましい。
  本サミットでは、IoT等の情報社会基盤の構築を念頭に、女性・シニアの活躍までを含め、広い視野の中で議論を進めたい。